秘密保護法案強行採決の暴挙に強く抗議し、その廃止を求めます(決議) 

 直前の国会で強行採決により成立した秘密保護法案は、憲法が定めている基本的人権と平和主義を脅かすものでありただちに廃止されるべきものです。
 この法律により、国民の知る権利が著しく限定され、学問の自由、報道の自由、表現の自由など基本的人権が大幅に侵害される危険があります。多くの幅広い国民の反対の意思表示にもかかわらず、何が何でも秘密保護法案を成立させようとした安倍自公政権の行動は、戦争への道を突き進んだ戦前の政府の行動に良く似ています。
 われわれ15年戦争と日本の医学医療研究会はこれまで、本来ひとのいのちと健康を守るために使われるべき医学・医療が、15年戦争当時、アジアの国々を侵略し、その住民を殺め苦しめた戦争犯罪の道具として使われてしまっていたという、医の倫理に反した深刻な事実を明らかにしてきました。その当時国民の知る権利は極端に制限され、戦争遂行者にとって不都合な非人道的行為などは厳重に秘匿されていたため、戦争医学犯罪などがあったことを国民は知ることができませんでした。私たちがそれを知ることができたのは、戦後国民の知る権利が保障されるようになってからです。
 しかしながら秘密保護法が成立して、政権にとって不利となるような事実を、特定秘密事項として恣意的に拡大して秘し、それを明らかにしようとする国民を監視し、さらには犯罪者に仕立て上げるようなことがおこなわれてしまうならば、国民の知る権利を含め広く基本的人権が阻害されることになります。それは、ふたたび戦争や、医の倫理に反した行為などがおこなわれることに繋がってしまう危惧があります。 
 たとえ外交・安全保障に関するものであっても、国民の前には、すべてを明らかにすることが前提とされなければなりません。たとえば、政府が開示を渋っている旧日本軍731部隊等での細菌兵器開発のために行われた医学犯罪に関する米国返還資料なども早急に明らかにすべきです。
 あくまでも基本的人権である国民の知る権利は保障されなければなりません。なぜならそのことが日本国憲法の守るべき精神であり、それによってわれわれは、人権が守られ、世界の国々の人々と紛争することのない平和な暮らしができるからです。
 われわれは秘密保護法案の強行採決に怒りを持って抗議するとともに、この危険な法律を直ちに廃止することを求めます。
 
2013年12月8日

15年戦争と日本の医学医療研究会幹事会